12日目。この日は、川越駅から只見線の越後須原駅までの旅です。
まずは八王子行の列車で、高麗川へ。
朝の静かな高麗川駅、一気に田舎に来たような、そんな感じです。
首都圏の路線を乗り継いできましたが、久々の気動車です。車両の編成数もぐっと短くなりました。
この日は朝から曇り空、今にも雨が降り出しそうな空です。
終点の高崎駅の1駅手前、倉賀野駅で途中下車。ここから、最長片道切符ならではの高崎駅への長い旅が始まります。
まずは、東北本線で熊谷駅へ。いきなり高崎とは逆方向に向かいます。
熊谷からは新幹線です。今まで来たルートを引き返して高崎に向かいます。
通常、新幹線と在来線は同一の路線として乗車券が発券されるため、このように折り返して乗車するような片道切符を作ることはできません。しかし、熊谷―高崎間は本庄早稲田駅が存在することで、特例として新幹線と在来線が別路線として扱われます。そのため、このような遠回りが実現するのです。
東北新幹線からは姿を消した2階建て新幹線Max、眺めがいいです。
高崎に着きました。ここからは、上越線を北上し、県境の山に挑みます。
高崎は国鉄時代に作られた115系天国。まだまだ、多くの車両が活躍しています。水上行の列車は満員で立ちも。
天気が良くなってきました。
水上駅に到着です。小さな駅は乗客であふれます。
この日は夏の青春18きっぷシーズン最後の土曜日ということで、18キッパーの皆さんもたくさんいました。
水上からは、快速風っこもぐら号に乗って、越後湯沢へ向かいます。この風っこという列車、非常に人気が高く、なかなか指定券が取れません。以前にも努力して(キャンセル待ちで)切符をとったことがありますが、その時には台風の影響で運休となってしまい乗車できませんでした。JR東日本エリアに住んでいない私にとって、滅諦に乗車できない列車が風っこ。今回もキャンセル待ちでようやく1席ゲットできました。
列車には窓がなく、座席は木製です。風を全身で感じることができるトロッコ列車です。
列車は絶景の中を、谷川連峰に向けて走っていきます。
風っこもぐら号という列車名の通り、いくつもの長いトンネルを抜けていきます。
土合駅ではしばらく停車。駅を少し散策できます。
ここは日本一のもぐら駅として有名です。停車時間の間に上まで上がろうと試みている方もいらっしゃいましたが…さすがに改札口へはたどり着けそうにありません。。
トンネルの中の駅、不思議な体験でした。
トンネルを抜けて新潟県へ。大自然の絶景が広がります。
土樽を通過。以前、台風の時にここで抑止。30分以上滞在し、ここから代行バスで水上に向かった苦い経験があります。
列車は終点の越後湯沢に近づいてきました。冬はスキーリゾートとなる湯沢町です。
絶景と心地よい風を楽しんだ風っこもぐら号の旅はここで終わり。本当に楽しかったです。
時間があるので温泉へ。バスなどはないので歩いて向かいますが…ここでまさかの土砂降り。靴もバックもびしょ濡れです。
越後湯沢から次に目指すは小出駅です。
相変わらず雨が降り続きます。
小出駅で乗り換えです。
この日最後の列車は只見線。1日たったの3往復の列車。貴重な1本です。
米どころ新潟。田園風景が続きます。この辺りは豪雪地帯。家の屋根は急こう配の三角屋根、コンクリートでかさ上げが行われていました。
列車を降りたのは越後須原駅。ここで12日目終了です。
この駅の感じ、初めての雰囲気。
もう一生降りないかもしれない駅で降りることも最長片道切符の旅の醍醐味。雨が降り続く中、コンビニもないような田舎の夕方の駅前を歩いて宿へ向かいました。